湘南平~春~シンボルスカの詩

2020年4月26日(日)はれ
ikuko
「五風十雨」(ごふうじゅうう)とは、五日に一度風が吹き、十日に一度雨が降るような順調な天気のことをいう。「日本の七十二候を楽しむ」(白井明大著)から。
今はちょうどその時期。そこから転じて世の中が平穏無事と言う意味もあるそうだ。
だが、4月7日に緊急事態宣言が出されてからというもの、全くその意味とは裏腹な季節となった。「今その外出は必要ですか?」と連日茅ヶ崎では広報が呼びかけている。湘南平は天気の良い日には家族連れでにぎわうので避けるようになり、回数も減った。たまに、人と会わない地獄沢コースを歩いたり、林の中を選んでいる。気分的にもブログアップはテンションが下がる。それでも、外出できない分書いてみようと思い立った。
最後には私が落ち込んだり辛い時期に思い起こす、今は亡きポーランドの詩人の詩「終わりと始まり」の中の一編を書いておきます。これは、2011.3.11の時に話題になり、何度かマイブログにその一節を取り上げたことがあります。きょうはすべて書きます。

【4日~26日】
スジグロシロチョウにヤマトと冠する蝶のいることを知った~そのヤマトかも・・
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キアゲハがショカッサイ(アブラナ科)に吸蜜
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そのショカッサイのお花畑が浅間山下に広がっている
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林で見つけたウワミズザクラ~遠い・・
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その10日後に咲いた大堂のウワミズザクラ
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どなたでしょう~?精悍なお顔
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ヒトリシズカは今年咲くのが早くて、見た時は少し遅かった(4日)
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オオウマノスズクサが咲いた
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アカボシゴマダラ幼虫~コアラのようで、可愛らしい
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成長するにつれ、葉の色に合わせて擬態色になる、アカボシゴマダラ
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ハンショウヅルはいつもの場所で開いた
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ハナイカダの雄花
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エビネ
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アサギマダラ蛹を見つけて心躍る~無事に育ちますように・・
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ポーランド詩人ヴィスワヴァ・シンボルスカ(1923~2012)  
96年のノーベル文学賞の授賞理由では「精密な反語を用いて歴史的な生物としての人間の現実の諸相に光をあてている」などと評価された。
「朝日新聞」2012年2月7日

詩集「終わりと始まり」1993年作(「未知谷」発行の中から「訳・沼野充義」)
         
「眺めとの別れ」

またやって来たからといって
春を恨んだりしない
例年のように自分の義務を
果たしているからといって
春を責めたりしない

わかっている わたしがいくら悲しくても
そのせいで緑の萌えるのが止まったりはしないと
草の茎が揺れるとしても
それは風に吹かれてのこと

水辺のハンノキの木立に
ざわめくものが戻ってきたからといって
わたしは痛みを覚えたりしない

とある湖の岸辺が
以前と変わらずーあなたがまだ
生きているかのようにー美しいと
わたしは気づく

目が眩むほどの太陽に照らされた
入り江の見える眺めに
腹を立てたりはしない

いまこの瞬間にも
わたしたちでない二人が
倒れた白樺の株にすわっているのを
想像することさえできる

その二人がささやき、笑い
幸せそうに黙っている権利を
わたしは尊重する

その二人は愛に結ばれていて
彼が生きている腕で
彼女を抱きしめると
思い描くことさえできる

葦の茂みのなかで何か新しいもの
何か鳥のようなものがさらさらいう
二人がその音を聞くことを
わたしは心から願う

ときにすばやく、ときにのろのろと
岸に打ち寄せる波
わたしには素直に従わないその波に
変わることを求めようとは思わない

森のほとりの
あるときはエメラルド色の
あるときはサファイア色の
またあるときは黒い
深い淵に何も要求しない

ただ一つ、どうしても同意できないのは
自分があそこに帰ること
存在することの特権ー
それを私は放棄する

わたしはあなたよりも十分長生きした
こうして遠くから考えるために
ちょうど十分なだけ



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